
やまぐちアートコミュニケータープログラム
架空の学校「アルスコーレ」
2021年度〜
日常の余暇(スコーレ)を楽しむための技(アルス)を育む学びの場
アートや学びに関するイベントの企画制作に携わる人材を育成するプログラムです。
全国の美術館や美術大学を中心に「アートコミュニケーター」と呼ばれる活動が注目を集めています。これは美術作品を起点に生み出されるコミュニケーションを重視しながら、鑑賞者同士や鑑賞者と地域とのつながりを深める存在のことであり、地域住民が参加して、アートを軸にしたさまざまな活動がおこなわれています。このプロジェクトでは、公募で集まった高校生からシニアまでの幅広い世代のメンバーを対象に、多様なプログラムを実施。イベント制作に必要なさまざまなノウハウはもとより、街の賑わいや、街の新たな魅力を生み出す視点を養っていきます。
2025年は、プログラム・ディレクターに三宅航太郎と山城大督、コラボレーターにアーティストの山中カメラ、大友良英、作家のひがしちかを迎え、「街」を架空の学校に見立て、学びと交流の時間と空間を創出します。『アルスコーレ』と名づけたこの「架空の学校」では、世代やバックグラウンドに関わりなく、アートへの関心、自主的な学びへのモチベーションをもとに、仲間と共に学び合いながら学校生活を作っていきます。
プログラム参加者は3つの実践コースに分かれ、山口市中心商店街で実施する展覧会やイベントに向けた活動を進めていきます。
2025年度に開講する3つの実践コース
盆踊りをつくる:BONコース(6~10月)
現代音頭作曲家の山中カメラ、音楽家の大友良英とともに、現代音頭を制作するコース。成果発表として、10月に山口市中心商店街を舞台に盆踊りを実施する。
生活芸術を探す:LISTENコース(7~8月)
12年間、傘屋として活動したのち、現在は画業を軸に多様な活動を試みる作家のひがしちかとともに、「生活芸術」をキーワードにした街と人にまつわるリサーチや制作、成果発表を行うコース。
まちなかで場をつくる:HOMEコース(6~12月)
山口駅前の小さな建物「tog(とぐ)」を地域の「場」として交流や出会いの生まれる企画を参加者自らが考え、実施するコース。
応募締切: 2025年6月22日
応募するこれまでの取り組み
2024年度
街で長期間かけて展開する3つの実践コースと表現にまつわる技術の特別講座
2024年は、ディレクターに三宅航太郎と山城大督、ゲストアーティストに梅田哲也さんとひがしちかを迎え、51名のメンバーが3つのコースに分かれて活動しました。
「PLAYコース」では、梅田哲也の新作《タイムホン》のリサーチから展覧会の実施・運営に至るプロセスに伴走。作品が街に滲み出ていく様子を見つめながら、アートとまちの関係について考え続けました。
「LISTENコース」では、「生活と芸術と平和」をキーワードに、丁寧な対話と、日々の暮らしの中で生まれる実感を大切にしながら、平和を想うかたちを探っていきました。
「HOMEコース」では、拠点となった「tog(とぐ)」を舞台に、各コースをつなぎながら、街に新しい居場所をつくることの可能性に挑戦。参加者それぞれの等身大の関わりから、新たな風景を生み出しました。
このほか技術を学ぶ公開講座「アルスタディ」や、アルスコーレでの経験をもとに自らの新しい活動を立ち上げるための助成制度「アルステップ」も実施。メンバーになるだけでなく、街の中でこのプロジェクトをどう活かしていくか、多様なかたちを提案する年となりました。
メンバー
関連イベント
2023年度
商店街を舞台に「つくる」に寄り添った3つのコースの1年間
プログラム・ディレクターには2022年度に引き続き三宅航太郎、そして新たに山城大督を迎え、「つくる」をテーマにした3つのコースに分かれて活動しました。
各コース10名程度のメンバーを募り、多様なバックグラウンドの人たちが混ざり合うチームが生まれました。 アーティストと作品制作を協働し、自分が携わった作品をまちなかで展示した「without records コース」、3名のアーティストの展示にプランニングから伴走し、7つの店舗を会場に開催したした展覧会「ART TEMPO RALLY」を実現した「商店美術館コース」、1日店長やカフェ営業、さらに自ら店長となって1日限定で自分のお店をひらくなど、 色々な方法で年間を通してtogという場所の使い方を試行錯誤した「togコース」と、それぞれコースで全く違う時間を過ごし、活動がより自由に広がっていった1年間となりました。
2022年度
山口市中心商店街に「架空の学校」が出現
プログラム・ディレクターにアーティストの三宅航太郎を迎え、プログラム全体とそれが展開される「街」を架空の学校に見立て、山口市中心市街地での学びと交流の時間と空間の創出に取り組みました。
参加者は企画するワークショップやイベントなどの形式にはとらわれずに、それぞれの参加者の興味や関心、ペースに基づいて、自由な学びと交流の場として架空の学校を形作っていきました。『アルスコーレ』と名づけられたこの架空の学校では、世代やバックグラウンドに関わりなく、アートへの関心、自主的な学びへのモチベーションをもとに、仲間と共に学び合いながら学校生活を作っていきました。
メンバー
関連イベント
基本情報
実施期間 | 2021年度〜 |
関連イベント | 23 |