本作の舞台となるのは野外舞台の貴重な保存例である山口市・野田神社能舞台の境内。境内の奥にひっそりと佇む古池に沸く清めの水を、高谷史郎が設計した装置によって人工霧に変化させ、その霧をスクリーンとして古池に注ぐ太陽光を反射/照射させる。さらに風を受けて表情を様変わりさせる霧の動きをもとに、坂本龍一が手がけたサウンドを生成し、霧と光、そして音が融合した幻想的な世界が広がっていく。
伝統文化の歴史を今に伝える空間と、現代のテクノロジーよって生み出される表現を融合させたインスタレーション。
坂本龍一+高谷史郎
伝統文化の歴史を今に伝える空間と、現代のテクノロジーよって生み出される表現を融合させたインスタレーション。
本作の舞台となるのは野外舞台の貴重な保存例である山口市・野田神社能舞台の境内。境内の奥にひっそりと佇む古池に沸く清めの水を、高谷史郎が設計した装置によって人工霧に変化させ、その霧をスクリーンとして古池に注ぐ太陽光を反射/照射させる。さらに風を受けて表情を様変わりさせる霧の動きをもとに、坂本龍一が手がけたサウンドを生成し、霧と光、そして音が融合した幻想的な世界が広がっていく。
音楽家
1952年1月17日、東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。1983年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。
映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。『LIFE』、『TIME』などの舞台作品や、韓国や中国での大規模インスタレーション展示など、アート界への越境も積極的に行なった。2024年12月から2025年3月まで東京都現代美術館で開催した国内初の大規模展覧会は、同美術館30年の歴史上、最も多くの動員数を記録した。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。2023年3月28日死去。
アーティスト
1963年生まれ。1984年からアーティストグループ「ダムタイプ」の活動に参加。様々なメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館等で公演/展示を行う。1998年からダムタイプの活動と並行して個人の制作活動を開始。マルセイユ・フェスティバル、東京・新国立劇場、台北・國家兩廳院での公演や、ポンピドゥーセンター・メッス(フランス)、シャルジャ・ビエンナーレ(UAE)などでの作品展示、東京都写真美術館での個展等。また、中谷芙二子、野村萬斎、十五代樂吉左衞門らとのコラボレーション作品も多数。2021年6月、坂本龍一との新作公演「TIME」をオランダ・フェスティバルで世界初演。2022年ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展でダムタイプが日本代表作家として日本館で展示予定。
音楽:坂本龍一
総合演出:高谷史郎
テクニカル・マネージャー:岩田拓郎(YCAM)
プロダクション・マネージャー:クラレンス・ン(YCAM)
鏡制御:古舘 健
サウンド・プログラミング:濱 哲史(YCAM)センシング:伊藤隆之(YCAM)、山元史朗、大脇理智(YCAM)、今野恵菜(YCAM)
音響:西村悦子(YCAM)、伊藤隆之(YCAM)、濱 哲史(YCAM)
照明:高原文江(YCAM lnterLab)、池辺 茜、キム・ジウォン
テクニカルサポート:三浦陽平(YCAM)、山元史朗、平林 慎
広報:田中みゆき(YCAM)、澤田知美(YCAM)
ドキュメンテーション:丸尾隆一(YCAM)、渡邉朋也(YCAM)
デザイン:角田なおみ(YCAM)、百束ひとみ(YCAM)
スーパーバイズ:阿部一直(YCAM)
企画制作:竹下暁子(YCAM)、塩見直子(YCAM)