スポーツタオルなどに用いられる高吸水性の素材である合成セーム革を裁断し、箔の要領で糸状にしたものを織り込んだ。この素材は、吸水すると柔らかく、乾燥すると硬くなる性質を有する。乾燥時の硬度を利用して、西陣織による立体構造物の造形、さらには吸水によりフラットで柔らかい素材へと戻る性質を利用して「作り替え」「収納」可能なプロダクトへの応用可能性を探る。
Heteroweave 003
プロフィール
慶應義塾大学筧康明研究室/JST ERATO 川原万有情報網プロジェクト
2008年、慶應義塾大学SFCに創設。メディアデザイン/メディアテクノロジー分野にとどまらず、領域横断的な研究や表現活動に取り組む。『Activating the Physical』というキーワードのもと、物質(Atoms)と情報(Bits)が深く融合し、結合した新たなメディア・環境と人間との関係性(インタラクション)、およびそれがもたらす未来を見通し、体験できる形で具現化する。2015年より、JST ERATO 川原万有情報網プロジェクトに参画し東京大学と連携のもと、IoTを基盤として自然物と人工物の生態系の新たなつながりを形成するための研究活動をおこなう。
