ブロックと大きなすべり台
スタジオBとホワイエの2つの空間で構成されており、両者の空間的特徴を活かした機能が展開されている。
スタジオBには、大小サイズの異なる17個のブロックが設置されており、各ブロックには、スピーカーやマイク、振動をキャッチするセンサーなどが埋め込まれている。会場に大きく映しだされる映像は、各ブロックの縁に取り付けたLEDライトに呼応するようにプログラムされ、切り替わる映像に合わせてブロックの光が変化するなど、子どもたちの感性を刺激するさまざまな仕掛けを用意している。ホワイエには全長約15メートル、高さ3メートルの巨大な滑り台を設置。巨大なすべり台を囲むように、長さや形の異なるラダー(梯子)を設置するなど、性格の異なる2つの機能を有するホワイエは、未就学児からの方まで、幅広い年齢層が楽しむことのできるようにデザインなっている。
設計は、「コロガルパビリオン」と同様に建築ユニット「assistant(アシスタント)」が担当している。
変わり続ける機能
従来のコロガル公園シリーズと同様に、会期中には「子どもあそびばミーティング」を開催し、機能がアップデートされ続ける。代表的な例としては、「コロガルラボ」というスペースが実装された。これは工作のための材料や道具の揃った、工房のようなスペースで、利用者が新しい道具を作ったり、他の来場者を遊びに誘うための看板を作るなど、公園内で生まれた遊びを伝搬させていった。
子どもスタッフの誕生
それ以前のコロガル公園シリーズでも、自主的に掃除を手伝う利用者が存在していたが、コロガルガーデンでは「スタッフ」として、自発的に運営に携わる利用者が出現した。本来のスタッフが着用していた名札を真似た自作の名札を下げた子どもスタッフが、シフトを組みながら、掃除などの運営に必要な作業のほか、遊びの伝播といったコロガルガーデンをより楽しく活用するためのアシストなども担った。最初期は数名だった子どもスタッフだったが、会期が終了する頃には総勢70名の規模まで発展した。