渋谷慶一郎+evala 新作サウンドインスタレーション「for maria installation version」
- 日付/時間 :
-
2009-10-01(木)-2009-10-25 (日)10:00-20:00
2009-11-07 (土)-2009-12-28 (月)10:00-20:00
2010-01-04 (月)-2010-06-06 (日)10:00-20:00
- 休館日 :
-
火曜日(祝日の場合は翌日)
12月29日(火)-1月3日(日)年末年始のため全館休館
※10月26日(月)-11月6日(金)は、 展覧会のみ臨時閉場いたします。 - 場所 :
- 中庭 /
- 料金 :
- 入場無料
YCAMの中庭に響くサウンドインスタレーション
ここでしか味わえないピアノサウンドによる空間
YCAMの憩いの場として親しまれる中庭 (写真) で、メディアテクノロジーを駆使したサウンドアートの作品を制作/発表するシリーズ 「sound tectonics installation(サウンド・テクトニクス・インスタレーション)」。
2回目となる今回の展示では、ピアノ音源を用いた新作のサウンドインスタレーションが、登場します。コンピュータによって、音楽に空間的な広がりや移動をもたせた、普段はなかなか体感することのできない音響表現。本展では、来訪者にとって身近な中庭で、高品位の再技術で録音されたピアノ音源をベースにした最新作をご紹介します。ピアノの音色が、多様な空間表現へと展開される本作を通じ、サウンドアートの魅力を発見してください。
ここでしか味わえないピアノサウンドによる空間
YCAMの憩いの場として親しまれる中庭 (写真) で、メディアテクノロジーを駆使したサウンドアートの作品を制作/発表するシリーズ 「sound tectonics installation(サウンド・テクトニクス・インスタレーション)」。
2回目となる今回の展示では、ピアノ音源を用いた新作のサウンドインスタレーションが、登場します。コンピュータによって、音楽に空間的な広がりや移動をもたせた、普段はなかなか体感することのできない音響表現。本展では、来訪者にとって身近な中庭で、高品位の再技術で録音されたピアノ音源をベースにした最新作をご紹介します。ピアノの音色が、多様な空間表現へと展開される本作を通じ、サウンドアートの魅力を発見してください。
独自性としてのサウンドアート。新たな表現と技術を探求するYCAM
YCAMでは開館当初より、電子音響による表現を独自の方向性のひとつとして探求しています。メディア技術を用いた表現において、映像などのビジュアル表現だけでなくサウンドについても重要視することで、これまでの美術にはなかった聴覚によって感じることのできる空間性や時間性を発見することができます。さらに、人間の視覚、聴覚、触覚といったあらゆる知覚を、等価値でとらえなおし、そこから生まれる新たな表現の可能性を追求しています。 なかでも、YCAMのホワイエに位置し、ガラスの吹き抜けが心地よい佇まいを作りだす「中庭」。この床下には、5.1チャンネルのサウンドシステムが敷設されており、足下からわき出してくるような聴覚体験が可能です。
サウンドアートを日常のなかで鑑賞できるYCAMならではの施設である、この中庭をプロデュースするシリーズが、「sound tectonics installation(サウンド・テクトニクス・インスタレーション)」です。
アーティストの表現に触れ、より多様な芸術体験や表現の可能性を開いていく「場」として、YCAMでは、このシリーズにて委嘱作品を制作/発表しています。
YCAM中庭でのサウンドアート委嘱作品シリーズ「sound tectonics installation」
#1. テイラー・デュプリー+クリストファー・ウィリッツ
「リスニング・ガーデン」(2004)
新作サウンドインスタレーション(YCAM委嘱作品)
渋谷慶一郎+evala
「for maria installation version」
加工/解体/再構成〜空間に充満するピアノ
このインスタレーションは、音楽家の渋谷慶一郎によって作曲・演奏されたピアノソロによるCDアルバム「ATAK015 for maria」のサウンド・データの全て(全14トラック)を素材とし、渋谷とサウンド・アーティストのevalaによるコンピュータプログラムによって、<加工/解体/再構成>する音響作品です。音像は立体的な移動を伴い、複数の楽曲間に新たな関係やレイヤーを構築し直すことで、原曲とは異なった全く新しい音楽・音響が生成されていきます。
会場となるホワイエを挟んだ2つの中庭A・Bは、天井までの高い壁(ホリゾント)による特殊な音響特性を持ち、地下に設置された5.1(または5.1+2)チャンネルのスピーカーから音源が再生されます。中庭は、それぞれ異なる建築構造を持つため、A・Bに対して異なったプログラミングが施された音がインストールされます。
<本作の構成について>
本作では、CDの128倍の解像度を持つDSDレコーディングによって、精緻に録音された渋谷自身のピアノ演奏(ベーゼンドルファー)を音源として使用しています。これらをCDフォーマット用に変換し、コンピュータプログラムによって、1トラックを異なるピッチに変化させ、1から10までのレイヤーを作成して多様に重ねることにより、加工/解体/再構成しています。
また、CDに収録された14トラックのうち、最大10トラックまでの断片が選択され、同時に重ねられていきます。コンピュータプログラムによるサウンド再生においては、ファイルデータの細部を注視する解析と感覚判断により、各々のファイルやレイヤーのランダムな組み合わせが取り入れられています。横長の空間特性を生かしたチャンネル間の音源移動が、巧妙に設計されており、それにより、空間に充満する音響は煙のような有機性を伴って生成変化し、2度と同じ形では再現しない無限の変化を生じるような空間表現を生み出します。原曲を想起するのが難しいほど、複雑多岐なプロセスによって展開されるため、来場者は常に新しい音楽/音響に出会えるようになっています。
渋谷慶一郎+evala
実験的かつハイクオリティなリリースが世界的に注目を集めるレーベルATAKを牽引する存在である渋谷慶一郎とevala。複雑系研究者の池上高志(東京大学教授)との第三項音楽プロジェクトを提唱し、コンピュータミュージックの最先端を担っています。2006年には、YCAM滞在制作による立体音響インスタレーション「filmachine」を発表。この作品は、アルス・エレクトロニカ、デジタル・ミュージック部門でHonorary mentionを受賞し、その後ベルリンにて巡回展示もおこなっています。2009年には、ライブイベント「ATAK NIGHT4」のワールドツアーを展開するなど、その活動は国際的に注目され、影響力を広げ続けています。 今回、YCAMで発表する新作は、彼らにとって初めてのピアノを素材としたサウンドインスタレーションで、ビジュアルを伴わない5.1チャンネルによる完全にサウンドのみで構成される作品となります。
主催:財団法人山口市文化振興財団
後援:山口市、山口市教育委員会
協力:ATAK
技術協力:YCAM InterLab
企画制作:山口情報芸術センター[YCAM]